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“プロのスカウトが注目する”現役高校生がスパイクへのこだわりを語りつくす!VOL9~西川潤(桐光学園)、谷内田哲平(帝京長岡)、塩浜遼(静岡学園)~編

今回、筆者が回って来たフェスティバルは合計7つ。群馬プーマカップ、福岡県で開催されたサニックス杯国際ユースフェスティバル、中国新人大会、全国高校サッカー選抜大垣大会、Jグリーン堺プーマカップ、船橋招待サッカーフェスティバル、桐光学園高校サッカー場完成記念。後編の合計15人の姿、そして大事なパートナーであるスパイクやキーパーグローブへの想いをじっくりと聞いて来た。

Icon img 6776 安藤隆人 | 2018/05/29
西川潤(桐光学園、2年、MF)

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横浜Fマリノスジュニアユースからユース昇格を断って、兄がいた桐光学園の門を叩いた。彼の兄は西川公基(現・神奈川大)で、180cmの高さを誇り中盤とFWどこでも出来る攻撃的な選手だった。

兄と入れ替わる形で桐光学園に入ると、1年生ながら10番を託され、攻撃の中心としての責務を与えられた。さらにU-15、U-16日本代表でも「個で打開出来る選手」と森山佳郎監督の評価を得て、攻撃のアクセントとしてプレーをしている。

「個人的には去年、プリンスリーグ関東で1点しか獲れなかったし、選手権予選も獲りきれず、全国を前に負けてしまった…。

今年はゴールという結果を出さないといけないし、(自分のポジションである)左サイドからどうやっていい形でゴール前にアプローチ出来るか、いい状態でシュートを打てるかが課題です。ボールを持つ前のオフの動きが凄く課題だと思っているので、より工夫をして短所を埋めて行きたい」。

2年目を迎える10番もすっかりと板について来た。毎日技術を鍛える学校のグラウンドも今年5月に人工芝が完成し、その完成記念式典の桐光学園OBとのセレモニーマッチでは、ベンチにいた中村俊輔(現・ジュビロ磐田)の前で10番姿を披露した。偉大な先輩から引き継いだ10番に恥じぬプレーを。決意新たに高2の1年間を過ごす。
 
※スパイクインタビューは、動画をご覧ください。
 
谷内田哲平(帝京長岡、2年、MF)

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中学時代から有り余るサッカーセンスを駆使し、多彩なパスとフィニッシュで注目を集めて来たアタッカー。

長岡JYFC時代から帝京長岡の一員としてプリンスリーグ北信越でプレー(※長岡JYFCは帝京長岡の下部組織でもある)。

昨年は1年生ながらエースナンバーの14番を背負って、チームの攻撃のタクトを握った。今年はボランチ、トップ下として変わらずタクトを握るが、「もっと点を獲って試合を決定付けられる選手になりたい」と、貪欲にゴールを目指す姿勢を打ち出している。

「高校に入って、身体の強さだったり、前よりは当たりに対して倒れなくなった。やれることが増えた中で、改めて感じたのは、『やっぱり相手の逆を突くのは楽しい』ということ。

中学時代から常に逆を突くプレーが好きで、そこが僕の中でのサッカーの楽しさなので、よりそれが強くなりました。高2の1年間は凄く重要で、プロに行くためにはこの1年が勝負。プロに近づく1年にしたい。

まだスピードが足りないし、パスミスが多い。パスの成功率は監督からも足りないと言われているので、そこは上げて行きたい。常に年代別代表を考えてやりたいし、もっとプレーを極めたいです」。

試合中に見せる繊細なテクニックと豊富なアイデアに注目すると共に、この1年間でそれがどれだけ進化するかも楽しみにしたい選手だ。
 
※スパイクインタビューは、動画をご覧ください。
 

塩浜遼(静岡学園、3年、FW)

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ボールを持ったらスルスルと相手を交わして攻め上がり、相手が間合いを空けると必殺のスルーパスで仕留める。

最前線に位置しながらも、多彩な動きで攻撃の中枢として機能し、時には静岡学園らしいエレガントな仕掛けを見せたかと思えば、一瞬の動きでフリーになって決定的な仕事をこなす。

多彩なタレントは、昨年のエース・渡井理己(現・徳島ヴォルティス)から背番号10を引き継ぎ、サッカー王国が誇るテクニック集団の顔となった。

「ためる、仕掛ける、決める。これを高いレベルで出来る選手になりたい。渡井さんのように上のレベルに行けるように、今を大事にして行きたい」。

今年の『Mr.静学』は一体どんな成長を見せてくれるのか。これまでの10番のように見ている人をわくわくさせるプレーに期待をしたい。

※スパイクインタビューは、動画をご覧ください。


VOL10に続く。 ~ 佐野海舟(米子北)、高橋祐翔(米子北)、染野唯月(尚志)~編  http://king-gear.com/articles/787

 

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ユース年代の豊富な知識を買われ、『ユース教授』と称されている安藤隆人が、未来の日本代表選手達のスパイクへのこだわりを直撃取材。 
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